2012年11月30日金曜日

卓越した歯科医療 Excellent Dentistry 1

今回から数回にわたり、私の考える 卓越した歯科医療 Excellent Dentistry を紹介していきたいと思います。

まず、理解していただきたいのは健康度曲線です。

上の図の黄色線が虫歯の健康度曲線です。
健康度が高いのは虫歯の無い正常な歯です。初期の虫歯→中等度の虫歯→重篤な虫歯と健康度が下がっていきます。
個体の歯の健康度曲線は、虫歯の状態、歯周病の状態、咬合状態などで決まります。
次回から、この健康度曲線を利用した理想的な歯科医療について提言していきます。


 

2012年11月29日木曜日

近況


前回は我が家の柚子を紹介しました。
今回は瑞々しい「かぼす」です。毎年、大分の後輩が贈ってくれます。
この「かぼす」の絞り汁を入れた我が家のカクテルは最高です。
焼酎2.5: カボスの絞り汁1.5: オレンジジュース6の割合です。イケマスヨ!お試しあれ。
 
 

移転先の工事も着々と進んでいます。
一部の家具も入り、全体像が見えてきました。今週土曜日で現在の診療室はクローズ、
12月8日から新診療室がオープンします。
 
 
 
 

2012年11月28日水曜日

コミュニケーションとモチベーション8


今年も柚子が鈴なりです。秋から冬にかけての味覚に一味加えてくれます。
身近にあるので助かります!
 
 
 
この図は以前にも紹介しました。
 
歯科医であれば、自分の提供する歯科医療の明確なイメージを描いていると思います。
あなたの目指す歯科医療は、
① 緊急処置を繰り返すEmergenncy  Dentistry でしょうか?
② 歯を削り、充填し、請求書を出す Drill Fill Bill Dentistry でしょうか?
③ 歯を維持させるだけの Maintenance Dentistry でしょうか?
④ それとも、卓越した Excellent Dentistry でしょうか?
 
上の図にあるように、歯科医が目指す歯科医療に患者さんが同意しない限り、良好な患者━歯科医関係は得られません。
どの患者さんの同意が得られる歯科医療を目指すべきです。
それは、予防を中心とした卓越した歯科医療です。
 
次回から、私が考え実践している歯科医療を紹介していきます。
 
 
 
 
 

2012年11月27日火曜日

移転開業近況

 
移転開業先のビルの外観です。青山道りから神宮球場に向かうスタディアム通りに面しています。
9階建てのビルの8階です。真ん中の丸く出ている部分がベランダになっています。
都会の喧騒の中でホット一息入れられるスペースにするべく、どんな植物を飾るかを検討中です。
 
今日は床張りをしていました。だんだん具体的なイメージが湧いてきました。
 
今は2台のユニットですが、4台になりますのでコンピュータのアポイントシステムの構築に
頭を悩ませています。昨夕も遅くまで打ち合わせをしました。時間ができたら全体のシステムの
再構築にかかる予定です。いくら時間があっても足りません。ブログも休みがちです。
 
 
 

2012年11月22日木曜日

コミュニケーションとモチベーション7

卓越した歯科医療とは?
今回は、卓越した歯科医療(excellent dentistry)について考えていきたいと思います。


卓越した歯科医療(excellent dentistry)とは、単に治療がうまいとかいう単純なものではありません。
歯科医学に裏付けされた歯科医療を患者さんに提供し、それがビジネスとして成り立っている必要があります。
自分が学んできた最高の歯科医学に基づいた診断・治療を患者さんに提供し、それが患者さんの満足を得、患者さんがその対価を支払ってくれ、自分の、スタッフの充足した生活につながっている必要があります。
最高の歯科医学に到達することは、一生なしえないことでしょう。それは、自分がその領域に達したと思っても、歯科医学はどんどん進歩していくからです。
つねに学究的であるべきです。すなわち学び続ける歯科医師(student dentist)でなければなりません。

私の人生、臨床がこのようなレベルからは、ほど遠いところにあります。しかし、ゴールがどこにあるかを明確にしながら、人生を歩んでいくことに意義があるのではないのでしょうか?



2012年11月21日水曜日

顎関節症の対症療法2

画像をクリックすると拡大されます。
 
この患者さんは左の画像のように、左顎関節部の疼痛を主訴として来院されました。
右上が初診の状態です。左上3のガイドがありません。
そこで左側方運動時の関節包の疼痛だろうと診断しました。
左上3のテンポラリークラウンを作り変えて右下の画像のように左上3にガイドを与えました。
これで、疼痛が消えました。
このケースでは痛みに対する対症療法が根治療法にもなったわけです。
診断・治療には、最低限の咬合の知識も必要です。


 
 
 
 

2012年11月20日火曜日

顎関節症の対症療法


顎関節症の対症療法の対象は疼痛と開口障害です。

先日、私の顎関節症セミナーを受講した先生から相談がありました。
「ベルギー在住の患者さんからつぎのようなメールがあり、対応に苦慮しているということでした。

こちらの歯医者に行ったところ
「本来、このくらい小さい穴だとしみることもないし、

1年くらいほっといても大丈夫なはずです。頭痛とか首、顔の痛みは顎関節症から来ているから奥歯を治療して何かかぶせるかどうか、口腔外科で見てもらって戻ってきて」

と言われてそれまで痛みを我慢するようにイヴィプロフェン600mgを渡されたのですが
強いのに効かなくて飲んでません。

その歯医者さんがいまいち信頼できそうもないので(失礼ながら)違うところに行く予定ですが予約がすぐ取れないのと仕事があるのでなかなか行けないでいます。

それからホームドクターに三叉神経の薬を出してもらってますが
そちらもほぼ効かないので止めました。

顔の痛みは少しよくなったのですが、首は4年ほど前に私がプチ事故を起こした時の鞭打ちが今出たのかとも思ってます。

なので、朝起きるとどこからか落ちたように酷い頭痛で目が覚めて今は左側の歯が
常に痛いのでベンザブロックを飲んでます。(何故かイヴより効きます)

皆さんは、このような問い合わせがあった場合、どのような対応をされますか?
歯髄炎を疑いますか?
この担当の先生は、起床時の痛みから顎関節症(咬合異常)を疑われ、この対策を私に問い合わせてこられました。

私も、これだけの情報では確信を持った診断はできません。

もし、咬合が関係しているなら画像にあるような「Aqualizerを送ってあげれば」と応えました。Aqualizerは、患者さんの症状が咬合と関係しているかどうかを診るのにも適しています。

私の医院でも、疼痛が我慢できない患者さんで、スプリントを作る時間がない場合にはAqualizerを利用します。つねに1つは常備しておくようにしています。あまり長く買い置きしておきますと、上下の歯の間に挟む部分の液体が乾燥してしまうようです。




ブラキシズムは治る


18日(日)は東京医科歯科大学で行われた「ブラキシズムは治る」1300症例からわかったこと
というタイトルの講演会に参加しました。
世界で治らないとされているブラキシズムが治るというタイトルに釣られ参加しました。
結論は自己暗示法で治るということでした。

19日(月)は、ブラキシズムで悩んでいる後輩の歯科医が「何とかしたい」ということで来院しました。この歯科医には、あのスプリント、このスプリントとあらゆるスプリントを試みていますが治りません。この歯科医も昨日の講演会に参加していました。
この歯科医曰く「私の場合は、自己暗示法ではなおりません」
自己暗示法以外で治す方法を模索しようということで、来月また挑戦することにしました。
ちなみに、この歯科医はMRI画像では復位性関節円板前方転位です。

復位性関節円板前方転位も自己暗示法で治れば、歯科医の出番はないですよね!






2012年11月15日木曜日

コミュニケーションとモチベーション6

移転先の工事も大分進み、連日打ち合わせなどで忙しくブログも滞こうりがちです。
 
 

前回は「歯科医師と患者さんとのコミュニケーションの対象は歯科医療」であるというお話をしました。この対象となる歯科医療には、上の表に示す4つのタイプがあります。
緊急処置のみの歯科医療では、痛みどめの処置が中心で到底患者さんの満足を得ることができませんし、私たち自身も遣り甲斐をを見つけ出すこともできません。
卓越した歯科医療は、当然予防的な考えが中心になります。
次回は、私の考える予防中心の歯科医療・卓越した歯科医療を紹介する予定です。
 
 


2012年11月12日月曜日

コミュニケーションとモチベーション5

 
今年もゴールデンピラミッドが元気に咲いています。
雨風に打たれ強い花ですね。
花言葉は 憧れ、君のそばにいるよ、輝かしい未来、崇拝 です。
打たれ強く可愛い人がそばにいてくれるといいですね。
10日ほど前に摂った写真ですので、ちょっと時期がずれてしまいました。
 
 
 
 
前回と同じ図です。
左の図に示すように歯科医であれば、誰しもが自分の目指す歯科医療像を持っています。
まず、患者さんに自分の歯科医療像を話さなければなりません。
この歯科医が持つ歯科医療像を患者さんが理解し、共感してくれると右の図のようにすべての関係が+になり、そこからコミュニケーションが始まります。
次回からは、どのような歯科医療を目指すべきかに焦点を合わせていきます。
 
 
 
 
 
 
 

2012年11月8日木曜日

不信感

 
色づいた蜜柑の上に見えるの朝顔です。何か違和感を感じます。
色づいた蜜柑は秋、朝顔は夏の暑い時期を象徴するものと思っておりました。
この琉球朝顔は花が遅くまで咲きますが、異常気候の精でしょうか?
 
 
関節円板を戻すことが大切なのかと理解しましたが
そもそも偏位してしまったのは天然歯を削られたりで
噛み合わせが崩れてしっまった状態が原因かと思いますが
歯がこの状態で過ごすことが続けばやはり堂々巡りで治らないのではと
思ってしまいます。
先生が「診断が正しければマウスピースで痛みは数日で消える。」と
おしゃいましたが、私の症状を軽く見ていないか(頭頸部の痛みは尋常では
考えられない痛みなのです。顎関節症は命にもかかわる恐ろしい病気だと思います)
痛みが消えなかった時他の方法があるのか、それとも
これまでの先生方に言われたように「そんなはずはない」とか
「噛みしめが強いからだ」とか「精神的なもの」など 
原因が私の気質にあるようなことになってしまうのでしょうか。
 
これは、今週初めに左の顎関節部の痛みを主訴として来院された患者さんからいただいたメールの一部です。
主訴の聴取から最後まで涙、涙の連続でした。
 
T歯科大学、N大学歯科病院をはじめ数軒の歯科医院を巡られた患者さんです。
種々な症状から、復位性関節円板前方転位と診断しました。
下顎を前方に出し、関節円板が復位した状態で上下顎を固定する装置(当院ではSスプリントと呼んでいます)を作るための印象をしました。
自宅への帰路メディカルスキャニングでMRIとCTを撮影するように勧めました。
 
患者さんの強い歯科医師不信感から来る不安感に苛まれた文章表現です。
患者さんの症状緩和で応えるしか、患者さんの心身を癒す方法はないでしょう。


 
 
 
 
 
 

2012年11月6日火曜日

休日

 

家内が丹精を込めている我が家の玄関を飾るピラカンサです。
ピラカンサスという人もいるようです。ピラカンサには幾つもの種類があり、この複数の種類を
言い表すときにはピラカンサスという複数形を使うようです。
 
昨夕は家内の親戚であるパリ在住の向山良作(ピアノ)、榊原彩(チェロ)ご夫妻のデュオコンサートに出かけました。
さすが、ご夫婦だけあって息の合った演奏でした。いつものことですが、最初の1,2曲は雑念に煩わされ集中して聴くことができません(俗人ですね)。
いつの間にか自分が作曲した曲を演奏してくれているような錯覚に陥ります。そして夢の世界に入り込んでいきます。
昨日は、戦時中に疎開していた山口県萩市の光景が鮮明に蘇ってきました。
 
ときどき、文化的な雰囲気に浸ることも大切ですね!
 
 
 
 

2012年11月2日金曜日

移転先工事

 
いよいよ移転先の工事が始まりました。
今日は「墨出し」で配管・配線・間仕切りの位置を確認しました。
関係業者さん全員にお集まりいただきました。
12月1日まで現診療室で診療、1週間のお休みをいただき12月8日から新診療室
オープンという段取りです。

2012年11月1日木曜日

ポスター


親戚がコスモスを持ってきてくれました。
 
花言葉のように、「乙女の純潔・真心・美麗」を思わせる花とも今年はお別れです。
 
 
 
孫の描いた絵が世田谷区歯科医師会の歯の衛生に関する絵画ポスター展
佳作に選ばれ表彰されました。世田谷区歯科医師会長・中野幹夫先生有り難うございました。