2012年3月26日月曜日

驚異の3Dスプリント10

東京は、ちょっぴり寒い朝でした。明日からは暖かくなるということです。期待しましょう。

今日は、前々回の豊洲の歯科医院でのセミナーの続きです。

ということで、10名の受講生の中から患者さんを探すために咬合機能テストを実施しました。
U先生は、体格の良い34歳の男性歯科医師です。
咬合機能テストではグッと噛んだ時には、水平にした腕がどんなに力を入れてもヘナヘナと下がります。そこで、患者さん役を務めてもらうことになりました。
早速、U先生の3Dスプリントを30分ほどかけて口腔内で作りました。

3Dスプリントを入れた途端、「こんなに肩や首がすっきりしたことはない」という感想をもらしていました。治療後、居酒屋で食事をしようということになり、歩き出した途端、「楽に歩けるようになった」と驚きの表情で話していました。食事中も装置を出したり入れたりして不思議そうに眺めていたのが印象的でした。この装置を毎晩入れてもらうことにしました。


この写真はU先生の口の中の写真です。
13歳のときに、右上の第一大臼歯にインレーを装着しました。写真でお分かりのように、治療してあるのはこの歯1本だけです。自宅近くの「治療がうまい」という評判の歯科医院で治療を受けました。このインレーは歯との段差もなく申し分のない適合状態です。
治療直後“かみ合わせ”が高い気がしたので、そのむね歯科医師に訴えたのですが「2,3日で慣れますよ」ということでした。
たしかに、2,3日で高い感じが消えました。しかし、その後の20年間は「いくら寝ても疲れがとれずヒマさえあれば寝てばかり」「首や肩の凝りがひどくマッサージに通っていたが揉み返しがきつく、かえって辛くなるのでマッサージにも通えなかった」「新宿の伊勢丹から高島屋までの、わずかな距離(400メートル)でも歩くのがつらくついついタクシーに乗ってしまう」「午前中はまだしも午後になると疲れが出る」という状態が続きました。
体調不良が続きましたが、原因が分からず治療をあきらめていたということです。

一週間後に“3Dスプリント”で修正された下顎の位置で口を閉じてもらいますと、右のインレーを入れた歯が最初に接触しました。修正された下顎の位置で“かみ合わせ”をわずか数ミクロン調整しました。筋骨格安定位 が得られたということです。
 


治療後は20年間悩んでいた歩行困難などの前述した症状はすべて消え、「熟睡できるようになったので、睡眠時間も短くて済むようになり夜遊びの時間が増えて困っている」ということです。U先生の治療回数は3回、合計治療時間1時間半たらず、治療期間は10日間で終了しました。

このケースでは、2,3日で慣れますよという間に関節円板偏位が起こったのです。
患者さんが咬合違和感を訴えたときに数ミクロンの咬合調整を行っていれば、U先生の人生も変わっていたのかもしれません。

関節円板偏位が引き起こす様々な症状に悩む患者さんは、大勢います。これらの患者さんは整形外科、心療内科、整体院などを渡り歩きます。すなわちドクターショッピングを続けるわけです。
ほとんどの歯科大学などの専門の医療機関でも、関節円板偏位の正体を見抜くことはできません。

ひょっとしたら、このブログを見た人だけが関節円板偏位の正体を見抜くことができるのかもしれません。




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