治療計画に基づき、治療を進めています。
まず、テンポラリーブリッジを作り、装着して少しでも噛めるようにするということが急務です。
何とかテンポラリーブリッジを装着しました。
もちろん、咀嚼機能や発音機能の回復のために、テンポラリーブリッジを装着したのですから、ある程度の咀嚼機能の回復をみなければなりません。
そこで、お煎餅を Test Food として噛んでもらいました。
お決まりの文句「私は、8年間何をしていたのでしょうか?噛めるようになりました。スゴイスゴイ!」
この患者さんにとっては、煎餅が噛めることがスゴイのです。
それからは、患者さんの悲痛な言葉が続きました。
「8年間、治療を繰り返すたびに、歯医者への不信感が募るばかりでした。今回も娘から、また歯医者を信じて大丈夫なのと言われました。でも、ここへ来て良かったと実感しています。」
失われた8年+歯医者への不信感+精神的負担+肉体的負担+経済的負担・・・=歯科医療の敗北
この敗北は、挽回可能なのでしょうか?
何とか頑張るしかないでしょう。たとえ、この患者さんの治療が成功しても、この負の遺産は拭い切れるのでしょうか?
少なくても、世の中に負の遺産を残さないようにしたいものです。
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