2012年6月6日水曜日

信頼の構図2 退出コスト

患者さんの不安を安心に、不信を信頼に、不満を満足に、不平を称賛に変えていくには1つのルールがあります。
それは、患者さんの期待値をはるかに越えることで、達成することができます。

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この図には、考えるべき様々な要素が満載されています。
何回かにわたって、この図を掲載し解説していきましょう。

例えば、歯の痛みを抱えた患者さんが、あなたの歯科医院を初診で訪れたとき、患者さんは10という程度の痛みであれば、少なくとも5という程度までの痛みの軽減を期待しているかもしれません。これは、患者さんの経験や体調、仕事の都合などの環境によっても期待値が変わってきます。
実際に患者さんが来院して感じた感覚が感覚値です。
痛みを0にしてくれるだろうと期待している患者さんに対して9割の痛みしかとれないときは1という不満値が残ります。この1という不満値が残ったとしても、事前に痛みが止まるメカニズムを説明され、なぜ1という痛みが残るかの説明を受けた患者さんの感覚値は10になる可能性もあります。
その患者さんの期待値は、あらゆる場面にあります。例えば、歯医者のトイレだから奇麗だろうと入ってみたら不潔感を感じたとか、すぐ診てもらえると思っていたが待たされたとか・・・・・様々な場面で期待値があり、感覚値があります。
期待値より感覚値が低いと、患者さんはがっかりし不満を感じます。不満を感じた患者さんは、すぐにその歯科医院からいなくなるかというと、そうではないのです。
そのような患者さんは、次に行く歯医者さんで、また一から問診され、場合によってはレントゲンをまた撮られたりという余分なことを強いられるかもしれません。それを退出コストといいます。
この退出コストを考えても感覚値が低い場合は、その歯科医院から去ることを考えます。
患者さんが来続けているからといって、満足しているとは限りません。

次回は Dental Missionary について解説していきます。

今日は、これから矯正の講習会に出かけます。
関節円板転位が復位したケースでは矯正が必要になるケースが多く、咬合を管理しながらの矯正処置が必要になります。
矯正を本格的に学んだことがないので、楽しみです。

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