我が家の庭に咲いている“ねじ草”です。右に巻くものも左に巻くものもあるそうです。さらに途中で方向を変えるものもあるそうです
草花にも、それぞれ個性がありますね。個性的というのは魅力がある言葉ですが、
ねじれ過ぎた個性は考え物です。
ねじれ過ぎた個性は考え物です。
さて、5回にわたり線維筋痛症について書いてきました。
最後に、「こう治りました」という結論を期待した方も多くいらっしゃったと思いますが、ご期待にそえず申し訳ございません。
2つの症例とも、患者さんが治療を中止されました。
2例とも復位性関節円板前方転位のケースでした。復位性関節円板前方転位のケースでは、私の医院では、特殊なスプリントを入れて治療します。このお2人ともスプリントを入れると、すぐにでも症状が回復すると期待されていました。しかし、即座には症状の改善が見られませんでした。
線維筋痛症の患者さんは、その差し迫った即効性のある治療を期待しています。しかし、歯科では、即効性のある治療はありません。今のところ即効性のある治療は、鎮痛剤や睡眠薬のみです。
歯科では、有効な薬も処方できません。
歯科では、打つ手がないというのが現状です。
下記が私の線維筋痛症に対する提言です。
1.歯科医全員が線維筋痛症に対する正しい知識を持つ
2.歯科医全員が咬合に対する基礎的な知識を持ち、咬合由来の線維筋痛症をつくらない
3.顎関節症治療には、全員が治療に当たらなくてもよいが、間違った治療だけは避ける
4.顎関節症治療に当たる歯科医は、線維筋痛症についてより高い知識を持ち、線維筋痛症専門
医と連携して、咬合由来の線維筋痛症の治療にあたる
4.に関しては、線維筋痛症専門医と呼ばれるほどの経験と知識を持った医師がいないというのが現状のようです。
1.2.3.で線維筋痛症患者さんをつくらないという手しかないのかもしれません。
今夕、日本歯科大学で前チュリッヒ大学歯学部長のサンドロ・パーラー教授を招いて「口腔顔面領域の疼痛」という講演会がありました。
質問の機会がありましたので、線維筋痛症治療について、質問しました。
「疼痛が出た時に初期の段階で、適切な治療を施すべきだ」という何とも肯けるような、肯けないようなお答えをいただきました。
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